世界的なPMSCs(民間軍事会社)ブレイズの経営する巨大な総合軍事学園に、一人の普通の日本人が入学した。
彼の名は、松井悠人。
「いつかまた会おうね」と誓い合った幼い日の約束を果たすための、猛勉強の成果であった。
合格をして、少女――天城結衣とと再会を果たすが、
彼女から出た言葉は、
「なんでこんなとこ来んのよ!」
だった。
ショックを受ける悠人。
そして気が付く。
彼女が、あの頃の笑顔を失っていることを。
学園生活が始まり仲間が出来るも、警護課は他の課に比べて立場が弱く、
「せいぜい楯にしかなれない」と揶揄されて、落ちこぼれ扱いされる毎日。
教室の備品も、カーテンが無いどころか、床にはござに長机という酷いものだった。
そんなとき、担任から学園で行われる備品争奪戦についての説明を受ける。
それは備品をかけて戦う、クラス対抗戦のことだった。
争奪戦に勝利すれば、机や椅子だけでなく、エアコンだって手に入れられるのだ。
悠人たちは立ち上がる。
警護課が学内トップの成績を取るために。
結衣の笑顔を取り戻すために。
仲間たちと警護課の「守る強さ」を証明するために――